源氏物語 第四十七帖 総角より 薫、紅葉を葺いた舟で遊ぶ 其の二

 宇治の山荘から見える船遊びの様子を少し俯瞰させて描いてみた。椎本でもそうだったが、この時代にどんな舟があったか調べて見たがよくわからなかった。宇治十帖の衣装については、、正直にいい加減だ。

源氏物語 第四十七帖 総角の貝合わせ
片側の貝に描かれた同じ構図の絵

 貝覆いで使われる貝、俗に言う貝合わせの貝一組には同じ絵が描かれている。そもそも貝覆いの遊戯は、一つの貝の外側の模様を見て、たくさんの貝の中から同じ模様を見つけ出し、その数を競う遊びである。そのため内側に絵の描かれている必要がないという。「なぐさみにゑがくなり」と二見の浦(伊勢貞丈1773)には記されている。
 しかし、たくさんの貝を整理していると、本来なら他の貝とは絶対に合わないはずの蛤が、違う貝と仲良く合わさってしまう時がある。あってはならないことだがどんな所でも間違いは起こる。しかもけっこう多い。二枚の貝に同じ絵の描いてあるのは単なる装飾という説もあるが、やはり本当に相方同志なのか視覚的に簡単確実に確認できる方法なのだと思う。

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